クリアなカップで、まろやかなボディのコーヒーです。後口にハチミツを思わせるような甘味が広がります。
甘味 |
★★★★★★★ |
コク |
★★★★★ |
まろやかさ |
★★★★★★ |
香り |
★★★★★★★ |
酸味 |
★★★★ |
苦味 |
★★★ |
★印8段階、オススメ焙煎での評価です。
コーヒー豆 データ
生産者 |
アプロセッツ生産者グループ |
農園主 |
リカルド・エルナンデス |
エリア |
タラス |
品種 |
カトゥーラ |
プロセス |
ハニー・プロセス |
標高 |
1400〜1650m |
オススメ焙煎 |
中浅煎り |
スペシャルティコーヒー先進国コスタリカ
コスタリカは小さなコーヒー生産国ですが高品質なコーヒーを生産することで世界的に知られています。1992年からアラビカ種のみの栽培が法律によって定められ、ロブスタ種の栽培が厳格に禁止されています。また、コーヒーの全生産量の約50%がスペシャルティコーヒーだと言われるほどのコーヒー先進国です。ラ・カンデリージャ農園は、コスタリカの8つの良質なコーヒー生産エリアの1つタラス地区にあります。タラス地区の激しい寒暖の差は、種子であるコーヒーの豆を守ろうと糖分をたっぷり蓄えたコーヒーの実を育てます。たっぷりと糖分を蓄えたコーヒーの実からたくさん栄養を与えられたコーヒーの豆は、旨みを増すわけです。タラス地区は、火山灰質の肥沃な土壌で、年間降水量は約3,000mmと豊富な上、綺麗な水にも恵まれ、良質なコーヒーを栽培するのに非常に適した環境が整っています。
綺麗な水と綺麗な精製のカンデリージャ
良質のコーヒー生産地として世界的にも有名なコスタリカのタラス地区。そのタラスの標高1500m周辺にラ・カンデリージャがあります。9人の兄弟が育てたコーヒーの実を、2000年に完成した共同運営の精製処理施設に集め精製しています。コーヒーの実は収穫したその日の内に精製処理施設に集められ、迅速に精製処理が行われています。コーヒーの実は収穫すると非常に傷むスピードが早く、どれだけ早く精製処理を行うかが、クリアな味のカップを作る鍵になります。集められたコーヒーの実は、選別後パルパー(果肉除去機)によって果肉除去されます。果肉を除去した後のコーヒー豆をパーチメントと呼びますが、このパーチメントを約半日醗酵槽でヌメリを取り、アフリカンベットで2日間、コンクリートパティオで7日間かけて100%天日乾燥します。この精製処理施設は綺麗な水に恵まれ、精製工程も綺麗なので雑味のないクリアな味が魅力です。この農園は、綺麗な水と綺麗な精製から、蛍という意味のカンデリージャという名が付けられています。
ハニー・プロセスとは
ハニー・プロセス製法は、収穫した完熟コーヒー果実の果肉を除去した後、コーヒーの豆の周りに付いた甘味のあるミューシレージと呼ばれる粘液質を残した状態で、ゆっくりと天日乾燥させます。ハニー・プロセス製法では、完熟実のミューシレージの甘味が豆に移り、通常のウォッシュドコーヒーでは得られにくいハチミツを思わせる独特の香りやボディをもったコーヒー豆に仕上がります。
ハニー・プロセス製法の果肉除去の過程の中で、過熟豆や未熟豆を徹底して取り除くことにより、クリーンなカップを完成させました。その一方で、ミューシレージがついたままの乾燥方法は難しいと言われています。木や鉄製の枠を組み、そこにネットを張ったアフリカンベッドと呼ばれる乾燥棚で乾燥させることで、丁寧に乾燥させています。この乾燥方法は、ネットの下側から風が入ることによって乾燥が均一になり品質が高くなるといわれています。しかし、乾燥むらをなくすために手間をかけ、何回も均一に混ぜなければならず、難しい技術と労力が必要です。